ウェブ川柳天守閣

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2023年8月度の感想を表示します。

日 付:2023-08-20
投稿者:井澤壽峰
句:柔らかな里の訛りに絆される  久世高鷲
喧騒の都会に住んでギスギスとした言葉の中でふと聞いた望郷の訛り言葉に触れた情景が目に浮かぶ実感句である。


日 付:2023-08-21
投稿者:武智三成
句:柔らかく町屋で交わす京ことば  加山勝久
 個人的に若い頃営業マンとして新規開拓を目論んだ。京都伏見に昔からのお得意さんがあるが売り上げが低迷している。医薬用の箱を製造されている。何度目かでご主人に面会できた。何度目かで京都特有の柔らかい言葉で「おぶう」どうです?初めてだったので逡巡してその日は帰社した。上司に聞くと、はよ帰れというきょうとことばやと。
 いま 耳朶にあの柔らかい言葉とじつと動かないご主人の姿、若き日の宝です。


日 付:2023-08-21
投稿者:真鍋心平太
句:柔らかく母の扇子は風を呉れ  加山勝久
エアコンでもない、扇風機の風でもない、
何十年も前の暑い夜暗がりの向こうから母があおいでくれていた
団扇の風の柔らかさを思い出しました。
「危険な」と形容詞がつくほどの猛暑日に爽やかな句に
出会うことが出来ました。



日 付:2023-08-21
投稿者:真鍋心平太
句:通常は天狗の鼻は柔らかい  小林満寿夫
通常は柔らかい、ではどんなときに固くなるのかといろいろ想像出来てとても面白いなと思いました。