2024年2月度の感想を表示します。
日 付:2024-02-20 |
投稿者:真鍋心平太 |
句:告知の前に尖る空白 春田敏晴 | |
この種の空白を経験した人は多いと思いますが、
「尖る」という形容がぴったりですね。 それが七七音という短い詩形に組み込まれ 否がおうにも緊張感を高めています。 短句の切れ味が分かる一句ですね。 |
日 付:2024-02-20 |
投稿者:真鍋心平太 |
句:クロスワードは空白だらけ 浜脇蓬生 | |
クロスワードは最初すべて空白です。
それを解いてみた結果空白だらけだと・・・。 出来なかったと笑い飛ばせばいいのでしょうが、 情けないし悔しい。それに空白だらけなのは おいおい大丈夫かと聞きたくなります。 |
日 付:2024-02-20 |
投稿者:真鍋心平太 |
句:ウォーリーを探せの囚人説があるなんて 波部珀兎 | |
面白い!確かにあの赤と白の横縞模様のシャツは
囚人服ですよね。最初見たときなんとなく感じて いたことなので「あるある」と頷きました。 |
日 付:2024-02-20 |
投稿者:真鍋心平太 |
句:元気の出るユ-チュ-ブとコ−ヒ−と 信子 | |
ユーチューブとコーヒーの取り合わせが良いですね!
こういう時間を持つことが余りないので こういう感覚が新鮮でうらやましいなと思いました。 |
日 付:2024-02-20 |
投稿者:真鍋心平太 |
句:静寂な病窓の外救急車 堀内きみ子 | |
入院していたときこの句のとおり
夜中に救急車のサイレンをよく聞きました。 治るか治らないか不安にかられていたときで、 サイレンは聞こえていたのですが、実際は何も 聞こえていなかったことが今更ながら思い出されました。 |
日 付:2024-03-03 |
投稿者:波部珀兎 |
句:誰も戻らぬ拉致の海岸 真鍋心平太 | |
2002年に北朝鮮は拉致を認め24年振りに5人日本へ帰って来られた。これはニュースで毎日取り上げられていたので覚えている。福井県、新潟県、鹿児島県等いずれも拉致された場所は海岸付近である。
現在も未だ帰って来ない生存すら不明で解決されていない拉致問題! 被害者は皆、当時10代の若者達。 沢山の可能性を秘めた少年少女達の未来を踏み躙り 奪った恐ろしい事件であるが、ずっと何十年も未解決でウヤムヤにされて来たかと思うと、その頃の拉致された少年少女達とそのご家族の無念さが心苦しく不運でならない。 「空白」のお題から14文字の短句と言う中で 拉致の被害者やそのご家族そして私達の色々な思い北朝鮮に対しての理解出来ない恐ろしい不信感…考えさせられる拉致問題への思いや考えが ぐっと胸が熱くなる様な素晴らしい短句であると思う。 |
日 付:2024-03-03 |
投稿者:波部珀兎 |
句:逃げて空白最後実名 堀内きみ子 | |
この句は、49年もの長期間を逃亡し続けていた爆破事件の容疑者で偽名で入院していて
末期の癌で亡くなった犯人であるが入院中に自分の本名桐島聡だと語った事で今年になって発覚した。 私もこの桐島聡の若い頃の指名手配の写真を偶々 駅で見掛けいつもは素通りするのだが 犯人を見付けるのに協力してくれた人に賞金300万円と書いてあり 49年も経っていたら人相も全く変わっているだろうし捕まえるのは難しいだろうなぁ… 等とその指名手配の桐島聡の写真をまじまじじっと見ていた3日後にニュースになり 私が捕まえた訳でもないけれど、驚いた次第だ(笑) 桐島聡は明治学院大学にストレートで合格もしているとあり、何もなければもっと違う人生だったかも知れないし頭も良いのに… 爆破事件の容疑者になった事でひっそりと住込みの工務店で職人となり真面目に働いていたらしい。 最後は実名を明かし末期の癌で亡くなると言う、ある意味哀れで寂しい人生であったのだ。 保険証も偽名で作れずに普段から病院にも行けなかったのだろう。丁度最近の出来事で解決し 話題になったニュースを上手く川柳短句に詠まれていてとても良いと選ばせて戴いた一句だ。 |
日 付:2024-03-03 |
投稿者:波部珀兎 |
句:老いの目覚まし伊勢物語 武智三成 | |
年齢を重ねるうちに物忘れが多くなるのは仕方ないし、ど忘れ等も誰もがある事だ。
記憶力の低下はある程度思いあたるのは言う迄もない! これはだいぶご謙遜の句だが 三成さんは記憶力が良く今でも現役のおかただが …記憶が曖昧だったり、スッカリ忘れたり、ど忘れするそんな日常も私も含めてある事だ。 好きな伊勢物語を読み返してまた、リセットして頭を切り替えよう…と言う感じなのかしら?と思う。 亡き久保田元紀先生から始まり川柳短句ももう16年程なのでしょうか? その先駆者の元紀先生の後を継がれ元川柳ワゴン弁天町短句の会の主幹をされていた 三成さんですが…やっぱり短句に味わいがあり奥深いと思う。 私も短句は好きだが好きなだけでは真似出来ない事だ。 |
日 付:2024-03-03 |
投稿者:真鍋心平太 |
句:誰も戻らぬ拉致の海岸 真鍋心平太 | |
珀兎さん
ありがとうございます。正直なもので感想文を 入れて頂くととても嬉しく感じます。 こうして感想を頂くことは大げさに言えば 宝くじに当たったようなもので、人が思いを 同じうするという関わり合いがいかに人生を 豊かにするかを改めて感じさせてくれます。 川柳をやっていると、川柳をやっていて良かったと 思うことが何回かありますが これもそのひとつになりました。 |
日 付:2024-03-03 |
投稿者:真鍋心平太 |
句:逃げて空白最後実名 堀内きみ子 | |
申し訳ありません。正直に言ってこの句を
見落としていました。 珀兎さんの入選句感想を拝見して気付いた次第です。 主義・思想と言うものは人の一生をこのように 左右する力があるだけに恐ろしいが、 それに殉じて全うすることが出来た人生は ある種の満足感を与えてくれるものではないか とも思われます。だからこその「最後実名」 だったのではないでしょうか。 そしてそれ以外は「逃げて空白」であり、 そのことを突きつけられるのが この句の凄さだと感じ入りました。 |