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日 付:2024-08-24
投稿者:平川柳
タイトル:9月号の「雑詠」被爆した母のいのちについて
今月号の「雑詠」で心平太さんに「五客」に選んで頂いた拙句「被爆した母のいのちを吸う赤子」は鉄の造形作家として知られる武田美通(たけだ・よしとう)の「戦死者たちからのメッセージ」と題する鉄の造形作品「残された数秒の母子のいのち」と題された作品を見て作った「イメージ吟」です。この鉄の造形作品は2003年5月に作られたものです。母の乳首に吸い付く赤子をいとおしげに見おろす母親の手には日本軍の手りゅう弾が握られています。すでに安全ピンは抜かれています。この4秒後には爆発して母子の肉片は飛び散り、消えてなくなります。戦火に追いつめられた母子が日本軍から渡されて手りゅう弾で自決するその瞬間を描いたものです。サイパン島や、沖縄などで多く見られた光景です。この武田美通の鉄の造形作品には戦争に対する作者の強い「想い」が表現されており、深い感動を覚えました。それを「平和・反戦川柳」として表現しました。平川柳